2017年3月6日月曜日

取消が審議される懲戒免職処分の異常な経過(2)

先月、「取消が審議される懲戒免職処分の異常な経過」という記事で、板橋区ホタル生態環境館の館長であった阿部宣男博士が板橋区から懲戒免職処分を受けるまでの異常な経過について紹介しました。当該記事は、アクセス数の少ない本ブログにしては珍しく2週間で約300アクセスがあり、意外にこの ”異常な経過” についてご存知ない人が多いのではないかと思いました。

そこで、懲戒免職処分取消訴訟の原告側の関係者に更にヒアリングして時系列に沿った出来事の情報をいただきましたので、私の認識した問題点と共に以下に示します。取消の和解案が審議される3月6日(月) 10時開始の板橋区議会 企画総務委員会で、これらの問題点が追及・解明されることを期待したいと思います。

【元館長が懲戒免職処分となるまでの経過一覧】
但し、
  • ホタル館: 板橋区ホタル生態環境館の事です。
  • {むし企画代表名}: プライバシー保護の観点から実名を置換えました。

日付できごと補足私の認識している
問題点
2013年
2013年4月山崎智通氏(以下、「山崎」)、資源環境部長に
井上正三氏(以下、「井上」)、資源環境課長に
2013-08-05 (Mon)X弁護士の法律事務所を訪問(井上&山崎)
※X弁護士は板橋区の懲戒分限審査委員会の外部委員
内部での事情聴取や事故報告の前に、外部の弁護士に相談に行ったのが不可解。
しかも、相手の弁護士は板橋区の懲戒分限審査委員会の外部委員であった。本来公平であるべき外部委員に対して、職員が悪いという印象を刷り込みに行ったのではないか?
2013-08-08 (Thu)足立区生物園見学(井上)足立区生物園では、後にホタル館の飼育業務を引き継ぐ自然教育研究センターがホタル飼育を運営
2013-08-26 (Mon)むし企画代表事情聴取①(山崎&井上)部長
「やってないものに対しそれを知っててずっと区からやったごとく、ずっと金をもらっている代表ですからね。代表の責任っていうのは重い… 一般的に言うと例えば罪、罰にあたる行為…例えば背任とかね、詐欺まで行くかどうかわからない…差額の収益を得てて改善しなかったと、で、それを{むし企画代表名}さんが全部握っていた訳じゃないのは分かっている」
「誘導するわけじゃないけどね…身を守るんだったら、誰に頼まれたとかね、誰、例えば、今の話のなかで言うとね、Zさんと阿部さんですよ。どっちかですよ。」
むし企画代表への聴取だが、阿部氏が悪事を働いているとの証言を引き出すように誘導尋問している。
2013-08-29 (Thu)むし企画代表事情聴取②(井上)井上課長
「まあ言いづらいけど、阿部さんが実質的な代表者かな?」
「じゃあ、認めんね? 阿部さんが代表者でいい?」
「実質的な責任者は阿部さんかもしれないし、ほかに誰かいるかもしれないと、思っているね? おしっ!ありがと、いや、ここ、ここ、重要なんですよ。そうすっとねー、俺{むし企画代表名}さんをねー、あまり責めないで済む」
「名義貸しってことを認めていただければ、私はこれ以上触れない。…(えー、だけどこれ(契約書)はどうなるわけですか?)これは別に書いてあったとしても、実質的な責任者がいればこの人は罪に問われます」

「私は{むし企画代表名}さんはハチのことを絶対に知っていると睨んでいる」
「あそこハチ売っているでしょ?」
むし企画代表への聴取だが、阿部氏が悪事を働いているとの証言を引き出すように誘導尋問している。
2013-09-10 (Tue)むし企画代表に電話で事情聴取
2013-09-17 (Tue)山崎らは本件業務の履行状況及び委託費の流れについて、板橋警察署に相談に赴き、上記聴取状況等について説明(被告側が主張した事実)ここでは「板橋警察署」であることに注意。
2013-09-26 (Thu)事故報告(山崎)情報公開請求したが内容はほぼ全て黒塗り

東京都板橋区服務監察規程
第9条1項 部長等は、第4条第1号、第2号又は第5号に該当する事実を知ったときは、遅滞なく別記様式により、主席監察員を経て区長に報告しなければならない。
この時点で事故報告の前提となるどういう事実があったのかが不明。
2013-09-26 (Thu)警視庁捜査2課の刑事が板橋区役所を訪れ、山崎部長らに詳細な説明を求めた(被告側が主張した事実)「板橋警察署」に相談に行った結果、いきなり「警視庁捜査2課」の刑事が出てくるのは奇妙ではないか。
どういう相談をした結果、詐欺や横領などの知能犯を担当する「捜査2課」が出てくる事になったのかを解明して欲しい。
2013-10-02 (Wed)足立区生物園5名来館ホタル飼育方法の相談のために、主管課を通じて来館
2013-10-29 (Tue)足立区生物園でホタル飼育調査打ち合わせ(山崎&井上)ホタル生息数調査を行う前から次に飼育を委託することになる業者とホタル飼育の打合せを開始している。なぜ調査する前から、このような打合せを持っていたのか?
2013-11-01 (Fri)X弁護士訪問(山崎&井上)山崎氏は、ハチの所有権の帰属について相談したと証言またも外部委員である弁護士に相談に行っている。これも悪印象を刷り込むためだろうか?
2014年
2014-01-17 (Fri)小山町調査(井上他)
2014-01-24 (Fri)むし企画契約解除申請板橋区内部手続1月27日のホタル生息数調査の前に契約解除は申請されていた。
2014-01-24 (Fri)ホタル館の飼育業務の新規受託者として自然教育研究センターを申請(随意契約)板橋区内部手続更に、むし企画の契約解除した後の業者もこの時点で決まっていた。
なぜ調査前にここまで準備を進められるのか?
2014-01-27 (Mon)ホタル生息数調査(自然教育研究センターによる)
原告への事前通知なし
このホタル生息数調査については、設計や実施に多くの問題があったと認識している。(ここでは触れない)
ホタル飼育を引き継ぐ業者を決めた後に、その同じ業者にホタルの生息数調査を任せている。通常なら利益相反を防止するために別業者を選定すべきではないのか?
2014-01-30 (Thu)阿部氏異動(環境課執務室)
2014-01-30 (Thu)区長監察命令
「原告に非違行為があることを理由に事故監察を命じた」
第9条第2項
区長は、前項の報告を受理したときは、監察員に事故監察を命ずるものとする。
前年9月26日の事故報告に対応する監察命令がこの時点で出た。3ヶ月もの間、監察命令が出なかったのは何故か?
2014-01-31 (Fri)むし企画契約解除現在、むし企画代表を原告、板橋区を被告として係争中事前通告無しに契約解除を行っているのも問題ではないか。
2014-02-01 (Sat)自然教育研究センターが板橋区の受託業者となる端的に言うと、ホタルはいない(発見できなかった)という調査結果を出したのと同じ業者がホタル飼育を受託した。
利益相反契約ではないか?
2014-02-02 (Sun)





能登町調査(井上他)



板橋区と能登町はホタル飼育での関わりは無いにも関わらず、井上課長の出張命令書の目的が「ホタルの視察」になっていた。これは虚偽の目的記載ではないのか?


2014-02-03 (Mon)





2014-02-13 (Thu)人事課による阿部氏聴取①
2014-02-14 (Fri)むし企画代表の警視庁聴取①担当は警視庁第2課
2014-02-19 (Wed)区民環境委員会◯環境課長
私どもの調査では限界を感じております。どんな内容かということは今後伏せますが、板橋警察署にもろもろ相談しているところでございます。
◯田中いさお
それが本当だとすれば、横領だったり、そういうような話になってくるので、すぐ警察が動かなければならないような案件に感じるんですけれども、いつごろ動き出しますか、実際。
◯環境課長
先ほど申し上げましたように、相談しているということで、これ以上のことに関しましては、警察の動きに影響を与えるといけませんので、詳しい答弁は差し控えたいと思います。
議会での答弁では、問題となった事実を明かさないままに、いかにも犯罪的な非違行為があったことを匂わせている。
これは印象操作ではないのか?
2014-02-21 (Fri)むし企画代表の警視庁聴取②
2014-02-28 (Fri)人事課による阿部氏聴取②
2014-03-10 (Mon)予算審査特別委員会 区民環境分科会◯いしだ圭一郎
「…先日の委員会でクロマルハナバチですか、この販売による営利性の問題で警察とご相談をしているというお話がございましたけれども、その後、何か状況の変化というものがございましたら、教えていただきたい」
◯環境課長
「クロマルハナバチも含めて、いろいろな総合的に相談はしております。ただ、一般論で申し上げますと、我々が相談した部分の中で、ああいった警察が動くとなれば、やはりかなり絞り込まれてくるのか、いわゆる一般的に言う刑事罰のような形ですから、私どもが動くとなれば地方公務員法という話もありますけれども、一番初めの話というのはさまざまな情報を警察に相談しました。どのような内容で警察が動いているかについては、私どもとしては今のところちょっと答弁は差し控えさせていただきたい」
議会での答弁では、問題となった事実を明かさないままに、いかにも犯罪的な非違行為があったことを匂わせている。
これは印象操作ではないのか?
2014-03-13 (Thu)人事課による阿部氏聴取③
2014-03-20 (Thu)むし企画代表の警視庁聴取③
2014-03-20 (Thu)予算審査特別委員会◯中妻じょうた
どのようにしてこの議論、実態調査、決着をつけるつもりかということと、もう一つ質問を続けますが、既に警察に本件を相談しているというふうに聞いておりますけれども、区としてつかんでいる警察の動向、こちら2点、お答えください。
◯資源環境部長
警察の動向でございます。板橋警察に相談していることは事実でございます。内容につきまして詳しくお話しできないというところでございます。
2014-03-24 (Mon)原告代理人 渡邉弁護士 意見書提出
2014-03-24 (Mon)分限審査委員会開催
※外部委員としてX弁護士が参加
東京都板橋区職員懲戒分限審査委員会規則
第3条 委員会は、副区長、教育長及び総務部長の職にある者並びに次条に規定する外部委員1人をもつて組織する。
第4条 区長は、弁護士に外部委員を委嘱する。
事前に管理職から問題があるという情報提供を受けていた弁護士が、外部委員として懲戒処分の審査を行っている。
公平性が守られていないのではないか?
2014-03-24 (Mon)警視庁2課から阿部氏事情聴取について依頼があったが拒否
2014-03-28 (Fri)懲戒免職処分
2014-05-06 (Tue)板橋区ホタル生態環境館のあり方検討結果
平成26年5月 資源環境部環境課

結果は、
「Ⅵ 検討結果・評価
施設の老朽化や技術継承の困難さ等、様々な側面から検討した結果、ホタル生態環境館は、平成26年度内に生物等の移動を行い、平成26年度で廃止するものとする。」

あり方検討会メンバーは、
経営改革推進課長、経営改革推進担当課長のほか、
資源環境部長(山崎)、資源環境課長(井上)ほか
報告書における検討会の内容は以下の通り。
「平成25年5月・6月 担当者との打合せ
平成25年8月 第1回検討会
〃 足立区のホタル飼育施設の調査・視察
〃 渋谷区のホタル飼育施設の調査・視察
〃 東京都夢の島熱帯植物館の調査・視察
平成25年10月 足立区のホタル飼育施設の調査・視察
平成25年11月 第2回検討会
〃 担当者との打合せ
平成25年12月 ホタル等生息調査実施検討
平成26月1月 日本ホタルの会関係者からのヒアリング
〃 ホタル等生息調査実施
平成26年4月 第3回検討会
その他、適宜、情報交換等を行った」

しかし、情報公開請求の結果、上記各検討会の議事録は存在しないとの結果であった。組織要領も不存在。また、上記の「担当者との打合せ」は元職員との打合せでないことは明らかで、山崎氏もその事実は認めた。
「あり方検討会」なる会議が開かれていた証拠が何も出てこない。
また、現場でホタル飼育を担当していた阿部氏には声もかからなかった。
本当に開かれていたのか? 議会では、出席した事になっている区の管理職全てに質問した方が良いのではないか?
2015年
2015年1月板橋区ホタル生態環境館のホタル等生息調査結果
と元飼育担当職員の報告数との乖離について
(報告)

以上

2017年3月4日土曜日

12月23日の講演会資料で公開された日本共産党中央委員会の見解

2016年12月23日に「言論と公益を脅かすニセ科学問題」という講演会が開催されました。講演内容自体には大いに反論したいところではありますが、この記事では触れません。

この講演会で使われた松崎いたる区議の資料が ここ に公開されており、その中に非常に興味深い日本共産党中央委員会の見解が記されていました。


資料から概要部分を以下に引用します。赤字は強調のために引用者が施しました。


■日本共産党の態度
・2015年7月5日 日本共産党板橋地区委員会 地区党会議での委員長報告。この報告は代議員の全会一致で採択。

◆地区委員長報告【板橋区ホタル生態環境館の問題にかんする部分】
「区政問題に関連してホタル生態館の疑惑追及の問題について、ひとこと報告をしたいと思います。
このホタル生態館は25年間、10億円の区民の税金をつかって取り組まれた事業であります。
ここでの疑惑追及は区民の税金のつかわれた事業として重要な意義をもつものでありました。ひきつづきふさわしい取り組みが必要であります。
そしてこの問題を追及してきた松崎区議のネットなどでの発言を捉えて元職員が名誉毀損で訴えを起こすということになりました。
この訴えは、松崎区議の口封じのための訴えという側面をもっているというふうに認識をしております。現在、その対応について関係者と検討しているところであります」。

しかし
・2016.5.2中央委員会の見解
「一つはホタル館問題について。われわれが考える最大の問題は、団としての政治方針が一致確認されてこなかったことにあると。住民から選ばれた代表である党議員や党区議団の区民に対する責任は、ホタル館の不正追及、真相究明とともに、歴代区長をはじめとする区の責任を追及して、区民の納得の得られる対応をとらせることだと考えている
その場合、議員団の過去の方針の全面否定をとる立場や、高島平住民の要望、感情を否定する立場ではなくて、ホタル館に期待を寄せている区民などの願いを裏切った区の責任を正していく政治方針が必要だったのではないか、と。
それが区議団で見解が統一されず、担当職員の個人責任を追及することが中心になった。そういうことは不正を正す面で一定成果があったと思うけれど、結果として区の責任が後景に追いやられて、区がホタル館を廃止するということにとどまったのではないかと考える。
なお、政治方針が確立していなかった点については、地区委員会と都委員会の指導責任があるということを両者に伝えました。

二つ目、裁判の問題について。あなたがSNSで発信した発信内容は、法的に大丈夫か、どうかという問題ではない。SNSの発信問題で党機関が問題にしたのは、党規約が定めた市民道徳と社会的道義を守る先頭にたつ党の地方議員としてのあり方の問題である
裁判は「SNSの発信を改めるべき」とか、「このままでは提訴されるのではないか」という党機関、区議団、法律事務所からの指導や指摘があった。それに対し、あなたは「問題ない」と、これらを受け入れず、ますますエスカレートさせるなかで提訴されたという性格だ

こうした点から、党機関や弁護士が、党が関わる裁判ではないという意見は適切だと考える
またこの裁判は、発信してしまった内容をあらためず、それを既定の事実として訴訟方針を組み立てて争っている裁判であるので、本人自身が「党に指導されて言動を改めたとなると、裁判に不利になる」と、あなたが述べているように党がかかわることができない裁判である


上記の資料を見ると、板橋区地区委員会の報告は従来からの松崎いたる区議の主張をなぞるものですが、中央委員会の見解は全く異なることが分かります。また、松崎いたる区議が名誉毀損で訴えられた事に対する中央委員会の見解も興味深いものです。重要だと思う点を以下に挙げます。

  • 板橋区議団の責任は、「歴代区長をはじめとする区の責任を追及して、区民の納得の得られる対応をとらせること」だと言い、板橋区の責任追及を重要だと示している。
  • 元館長の個人責任を追及することが中心になったために、「結果として区の責任が後景に追いやられ」た点を否定的に見ている。
  • 日本共産党の地方議員としては、単に名誉毀損で法に反しなければ良いというものではなく、「市民道徳と社会的道義を守る先頭に立つ」という高い倫理観を求められている。
  • 党期間、区議団、法律事務所から「SNSの発信を改めるべき」とか「このままでは提訴されるのではないか」という指導や指摘があったにも関わらず、松崎いたる区議はますます態度をエスカレートさせた。そのため共産党としては「党が関わる裁判ではない」と考えている。
  • 松崎いたる区議は「党に指導されて言動を改めたとなると、裁判に不利になる」と考えている。

このような重要な見解が2016年5月2日に中央委員会から示されているにも関わらず、その後も板橋区議団は処分が済んでいる元館長の責任ばかりを追及していたように見えます。民主集中制を標榜する日本共産党にあって、中央委員会の見解に真っ向から逆らった板橋区議団はかなり特異な集団のように思えます。松崎いたる区議が除籍になった後の今回の議会でどのような見解が披露されるのか注目したいと思います。

以上

12月1日の企画総務委員会での橋本祐幸区議による区の責任追及

2016年12月に行われた区議会では、ホタル生態環境館の元館長の未払い残業代請求訴訟に対する和解案が審議されました。

この時の企画総務委員会にて、今回の区議会に提出されている懲戒免職処分取消の和解案にも強く関連する追及がなされていたので、板橋区議会 会議録検索システムから抜粋します。

追及しているのは橋本祐幸区議です。私が重要だと思った指摘ポイントは以下の点です。板橋区行政の責任を問う観点はたいへん重要だと思います。

  • 和解案は判決と同じ重みをもって受け止めるべきである。
  • 未払い残業代を払うという和解案が出たことは、板橋区が「ブラック」企業の最たるものとして認められたこと。反省しなければならない。
  • 平行して進んでいる裁判で懲戒免職処分が不当だという結果になったら板橋区はどう責任をとるのか?
  • 板橋区の監督責任は大きい。

以下に会議録からの抜粋を示します。赤字は引用者が強調のために施しました。

2016.12.01 : 平成28年 企画総務委員会 本文

◯橋本祐幸
 すみません、委員長、ちょっとおくれてしまいました。
 幾つか質問したいと思うんですが、裁判官の和解勧告というのは、どうお考えになりますか。今、役所の中に置かれている法務担当の方はいらっしゃいませんか、ここに。出席していますか。法務担当。ちょっとお聞きをしたいです。

◯総務課長
 実は、法務担当副参事は、区の職員ではありますけれども、弁護士という資格を持ってございます。弁護士法の中で、いわゆる裁判に関することに厳重に守秘義務が課されておりますので、答弁につきましては、私のほうで基本的にやらさせていただきたいというふうに思います。
 お尋ねの件でございますけれども、和解というものがどういう重みというか、意味合いを持つかというお尋ねかと思いますが、先ほどもちょっとだけ紹介させていただきましたけども、いわゆる民事の裁判におきましては、裁判所は和解を試みるという形で、和解という方式を積極的に行うという現状がございます。法的な効果といたしましては、今回、訴訟上の和解でございますので、いわゆる確定判決と同一の法的な効果を生じるところでございます。

◯橋本祐幸
 まさに和解勧告は判決と同じなんですよね。ですから、これをのまなければ、板橋区は敗訴するんですよ。負けるんですよ。和解案をのまなければ。それが判事の下した結論だと思うんですが、違いますか。

◯総務課長
 いわゆる和解でございますので、裁判所が双方の言い分を聞いて、裁判所が判断する、先ほどからいろいろ出ています状況を勘案した結果、裁判所が判断したというところでございますので、板橋区といたしましても、今申し上げたとおり、判決と同等の法的効果が及ぶほど重いものでございますので、今般、仮にこれ以上、次の段階に進んだとしても、我々に有利な裁定は余り期待できないであろうというようなところから、今回和解を良としたところでございます。

◯橋本祐幸
 ですから、今板橋区が考えることは、この和解を重く受けとめて、和解判決ですよね、いわゆる。のまなければ、次は判事がこういうことを下しますよといったものは分析をしておるんですか。

◯総務課長
 まだ他の裁判も行われているということでございますので、全体というところもございますけれども、仮に今回この和解を区が受け入れないという形になりますと、今回提示されている金額よりは多分多目の金額の提示が出てくる可能性が高いかなということと、いわゆるここで原告が要求をしております遅延損害金等々の支払いも発生する可能性があるのかなというふうに認識してございます。

◯橋本祐幸
 そこで、ぜひ板橋区が考えてもらいたいと思うのは、まさにこれを受け入れて、今いろいろ問題になっているブラック企業というのがありますよね。ブラック企業。板橋はその最たるものじゃないですか。五百何十万の金額を請求され、それをのまなきゃならないということはですね。そう思いませんか。

◯総務課長
 ブラック企業という概念がいま一つ我々ちょっとはっきりさせることはできませんけれども、今回の和解というのは、いわゆる原告は6,000万を要求しているわけですね。板橋区はゼロという主張で戦ってきたわけですけども、そういった中で、裁判所が500万という数字を出してきたというところでございまして、いわゆるこのような給与等の未払い請求訴訟におきましては、どちらかというと、労働者側というと変なんですけれども、今までは余りゼロという形で決着したというのは聞いたことがないので、ある程度の金額が出るのは、一定予測せざるを得ないのかなという感触も持っているところでございます。

◯橋本祐幸
 曖昧な答弁だよね。ただ、今、いろいろ世間で言われているようにブラック企業という張り紙もありますよ。いろんなところにね。それをまさに板橋区が受け入れなければならないということは、職員の皆さんもしっかりと反省をしていかなければいけないと、このように思っております。
 そこで、もう一点ですが、これからも訴訟がまだ2つ残っていると、こういうことですが、その残っている訴訟というのは何なんですか。ちょっと教えてください。

◯総務課長
 残りの2つは、いわゆる我々、本体と呼んでおります懲戒訴訟でございます。本人を懲戒処分にした訴訟がまず1つ残っております。それから、ホタル生態環境館の委託業務ということで実施をしておりました。その委託先のほうから、途中で契約を解除しましたので、その分の契約代金の支払いを求める訴訟がもう一つということで、残り2つの訴訟が残っているというところでございます。

◯橋本祐幸
 今回の件とは直接関係ありませんが、懲戒に対するこれからの見通しというのはどうなっているんですか。

◯総務課長
 まさしく今係争中の真っただ中でございますので、その点についてのお答えはちょっと差し控えさせていただきます。

◯橋本祐幸
 もし、懲戒が不当だということになったら、誰が責任をとるんですか、板橋区は

◯総務課長
 まだ、まさに仮定のご質問でございますので、なかなかお答えはできないかなというところでございます。

◯橋本祐幸
 何も質問できないじゃないですか。仮定の話って。だって、みんな仮定を踏まえながら質問しているんでしょう。そういう場合はどうなんですかと、こう聞いているんです。板橋区でなくてもいいから。よその市町村でもいいし、市区町村どこでも構いませんが、そんなことはありましたでしょうか。

◯総務課長
 確かに、今回残業代の訴訟ということでございます。残り2つ、残っておりますので、いわゆる3つの裁判が全て解決した時点におきましては、全容解明といいますか、そういった形で、しっかりと区民、議会の皆様にもご報告する必要はあるだろうという認識は持ってございます。

◯橋本祐幸
 いずれにしても、裁判上、裁判官が和解をしろという勧告をしたということは重く受けとめなければいけないと私は思っているんですよ。私たちも自分の企業、あるいはその中で、いろいろそういう訴訟の経験があります。裁判官の和解勧告を聞かなければ、その次に来るのは、徹底的な敗訴なんですよ。それを言いながら裁判官は和解を進める。そういうことはわかりますか。訴訟の配慮の中で。

◯総務課長
 先ほどもちょっと申しましたとおり、今回の和解につきましては、判決と同等の効力があるというふうに我々も認識しておりますので、非常に重いものだというふうには認識してございます。

◯橋本祐幸
 負けたということをしっかり頭の中に入れておかなきゃいけないと思うんです。区長初め、区の理事者も。勝ったんじゃないんですよ。負けたんですよ、和解は。和解という勧告は。ですから、これからの訴訟においても、そのことを前提にして進めていかなければ、とんでもない結果になるだろうと私は予測をしております。ぜひそれは、これからの訴訟の展開の中に十分織り込んで、弁護士さんとも話をして、そのときはどうしようかということも頭の中に入れながら、これからの訴訟の推移を見て、そしてしっかり腹を決めて戦っていただきたいと、このように思っております。何も判決をとることだけが最終の判断ではないということを私は申し添えておきます。
 以上です。

<中略>

◯橋本祐幸
 先ほどから述べたとおり、まさに板橋区の監督責任というのは大きいと思いますね。今後の2つの訴訟を継続してやっていく上でも、その点をしっかり考えていかなければいけないと、このように思います。
 まして、板橋区が行った全ての行為がひっくり返されるようなことがあったら、誰が責任をとるんだということを、今私はこの場で明言をしておきたいと、このように思っておりますし、我々議会もそれに対して大いに責任を感じなければいけないと、このように思います。
 そこで、重い和解でありますが、これは、この場で板橋区が解決金を払ってでも解決をしていかなければいけないというふうに判断をしますし、裁判官は一旦決めたことを曲げるような裁判官はいないんですよ。それはしっかり腹の中に受けとめて、次の2つの訴訟、和解になるかもしれませんが、そのときはまた議会にもしっかり説明をして、対処していただきたいと、このことを申し上げて、この件については賛成をいたします。


以上

2017年2月25日土曜日

RikaTan 2017年4月号にあるホタル成虫持ち込み写真のウソ

左巻健男氏が編集長を務めるRikaTan(理科の探検)誌の2017年4月号が2月25日に発売されました。今回の特集は「ニセ科学を斬る! 2017」となっており、松崎いたる区議が「住民の行政を惑わした「ホタルの光」」という記事を執筆しています。


早速購入して目を通りました。既に板橋区議会にホタル生態環境館の元館長の懲戒免職処分を取り消す和解案が提出された後ですが、その情報は全く反映されておらず、また、根拠が明示されない主張が多くて、たいへん残念でした。

その記事の中で、非常に問題のある記述があったので以下に引用します。


ここでは、板橋区が出した「板橋区ホタル生態環境館のホタル等生息調査結果と元飼育担当職員の報告数との乖離について」(以下、乖離報告書)に掲載された箱に入ったホタルの写真が使われています。そして、「持ち込まれていたホタル成虫」とキャプションがついていて、あたかもホタル成虫が持ち込まれた際の証拠写真であるかのように扱っています。

しかし、これがホタル成虫の持ち込みを示す写真でないことは、板橋区議会の答弁の中に明確に示されています。松島道昌区議の追及に対して、以下の答弁で資源環境部参事が明確に「持ち込みそのものとは関係ない写真」だと言っています。


2015.01.20 : 平成27年 区民環境委員会 本文 より引用(赤字は引用者による)

◯松島道昌
 幾つかお尋ねをしたいと思います。
 この報告書は非常にショックな報告書であるというのは私も同感でありまして、と申しますのは、震災直後から、私、福島にボランティアで入っています。大熊町の方々は皆、仮設住宅にほとんどの方々が、町役場は会津若松市にあります。
<略>
 証言があったということでありますが、先ほどすえよし委員からお話がありました。1つのこういうものを提出するときに、証言だけとは限らず、さまざまな証拠をそろえなきゃいけないわけでありますけれども、まず、15ページに写真があります、これ。
 これは、本件とは関係ないですよね。いわゆる持ち込みとは関係ないものでありますよね。それはいかがですか

◯環境課長事務取扱資源環境部参事
 持ち込みそのものとは関係ない写真ではございます

◯松島道昌
 こういう関係のない、いわばあたかも持ち込まれたように類推をされるような写真を添付するというのは、これはちょっと不適切だというふうに私は思いますね。これを見た区民の方が、ああやっぱり持ってきたんじゃないかというふうに結果として思われてしまうでしょうね。心証というものはそういうものだと思います。本件とは関係ないということを申し上げておきます。
<略>


ちなみに、乖離報告書の「15ページ」は以下のようになっています。ここでのキャプションは「ホタル生態環境館に運ばれたホタル」と慎重に言葉が選ばれているのが分かります。

この答弁があった区民環境委員会には、松崎いたる区議も副委員長として出席しています(名簿を以下に示します)。つまり、上記の答弁は聞いておられた筈です。


2015.01.20 : 平成27年 区民環境委員会 名簿 から引用

           区 民 環 境 委 員 会 記 録

開会年月日  平成27年1月20日(火)
開会時刻   午前10時00分
閉会時刻   午後 3時12分
開会場所   第3委員会室
議   題  別紙運営次第のとおり
出席委員
 委 員 長   小 林 公 彦       副委員長    松 崎 いたる
 委   員   井 上 温 子       委   員   安 井 一 郎
 委   員   し ば 佳代子       委   員   田 中 いさお
 委   員   松 島 道 昌       委   員   菊 田 順 一
 委   員   すえよし不二夫


上記の答弁を聞いていたにも関わらず、ホタル成虫が持ち込まれていた証拠であるかのように、この写真を使っているのですから、これは単なる「間違い」ではなく、自分の主張の都合に合わせた「ウソ」ではないでしょうか?

また、このような事実に反する記述を掲載しているRikaTan誌は、記事を載せる際に事実確認を行わないのでしょうか? これでは事実に立脚しないニセ科学と同じではないでしょうか?


以上

2017年2月24日金曜日

取消が審議される懲戒免職処分の異常な経過

板橋区ホタル生態環境館を巡る事件は、2014年3月28日に懲戒免職処分を受けた阿部宣男博士(当時館長)に対する処分取消の議案が区議会に提出され、真相解明に向けた大きな山場にさしかかりつつあります。

このブログでは、この事件の端緒として2014年1月27日に行われたホタル生息数調査を取り上げてきました。しかし、懲戒免職処分取消請求裁判の中で、それ以前から、阿部博士の懲戒免職処分に向けた動きが板橋区にあったこと、しかも、策動していたのは直属の上司である資源環境部長・山崎智通氏(当時)と環境課長・井上正三氏(当時)であったことが明らかにされてきました。

今回、原告側の関係者に色々とお話を伺ったので、従来、あまり公になっていなかった板橋区の動きについて、極めて重要だと思うポイントをいくつか指摘しておきます。

1)事故報告書

2013年(平成25年)9月26日付けで、資源環境部長・山崎氏(当時)が作成した「事故報告について」と題する文書があります。(写真1)
情報公開請求で明らかになったこの事故報告書の対象は阿部博士です。内容はほぼ全て黒塗りになっています。しかし、「4.参考事項」の「(1)司法警察機関との関わり」の項に何かが書かれていることがわかります。作成者である山崎氏は裁判の証言台で内容を問われましたが、あろうことか「忘れた」と言って答えなかったそうです。
事故報告書を出した時点で、山崎氏は阿部博士を刑事問題で免職まで陥れるつもりだったと思われます。ところが、警察による調査でも何も問題は発見されず、結局、懲戒免職処分説明書(写真2)の「刑事事件との関係」には「なし」と記載されています。

写真1:事故報告書



写真2:懲戒処分説明書


2)警察問題があるとの印象操作

事故報告がなされた場合には、通常区長が速やかに監察命令を出さなければなりません。(東京都板橋区服務監察規程 第9条を参照)
http://www3.e-reikinet.jp/itabashi/d1w_reiki/413902400014000000MH/413902400014000000MH/413902400014000000MH_j.html
(非行及び事故の報告等)
第9条 部長等は、第4条第1号、第2号又は第5号に該当する事実を知ったときは、遅滞なく別記様式により、主席監察員を経て区長に報告しなければならない。
2 区長は、前項の報告を受理したときは、監察員に事故監察を命ずるものとする。
しかし、この時の監察命令が出されたのは、事故報告から4か月が経過した2014年(平成26年)1月30日でした。これは1月27日のホタル生息数調査(※)の3日後です。山崎・井上両氏は間違ったホタル生息数調査でホタルが飼育されていないという印象を植え付けました。更には、山崎・井上両氏は区議会で警察の捜査が継続していると繰り返し答弁し、阿部博士があたかも警察問題を抱えている印象を作り上げました。

(※)このホタル生息数調査が調査の名に値しない酷いものだった事は、何度もこのブログで取り上げてきました。

3)懲戒分限委員会の外部委員への情報提供

職員の懲戒処分を決める懲戒分限委員会には、公平性を保つために外部の弁護士が委員として参加しています。外部委員である弁護士の名前は秘密にされていましたが、山崎・井上両氏はこの外部委員弁護士に対して、複数回の相談を持ち掛けていました。
つまり、外部委員として公正さを要求される弁護士が事前に懲戒対象者のマイナス情報を受けていたのです。これは看過できない不公正です。

板橋区議会への期待

以上のように本件処分は異常な経過を辿りました。端的に言えば、直属の上司が部下の職員を懲戒免職に陥れようとしていたとしか思えません。阿部博士の弁護士らによって、この異常性が法廷で浮き彫りになり、そのこともあって、裁判所は和解に向かったと思われます。

これから和解案の審議が始まる板橋区議会では、山崎・井上両氏の異常な行動について改めて分析し、なぜ刑事事件化を目論んでまで阿部博士を陥れようと考えていたのか、問題の本質と真相を抉り出して欲しいです。

また、(1)で取り上げた2013年9月26日付けの「事故報告について」と題する文書の内容は、板橋区のどこに問題があったのかを明確にするためのもっとも根本的な資料です。当然のことながら、今回の区議会での審議の中で、「黒塗り」ではなく内容を開示させることと思います。議会が行政監視の役割を十分に尽くされることを期待しています。

以上

2017年1月29日日曜日

板橋区議会での高橋正憲区議による厳しい責任追及

2016年10月14日に行われた板橋区議会の決算調査特別委員会で高橋正憲区議がホタル生態環境館の問題に関して、行政側の責任を厳しく追及するシーンがあったことを会議録で知ったので、以下に引用します。

特に注目した部分を赤字にしました(赤字はすべて引用者がつけたものです)。これを見ただけでも、今回の処分とホタル館廃止の不当性が明確に分かります。たいへん素晴らしい討論だと思います。

以下、区議会会議録からの引用です。

2016.10.14 : 平成28年 決算調査特別委員会

◯主査
 休憩前に引き続き区民環境分科会を再開をいたします。

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◯高橋正憲
 それでは、質問をさせていただきます。
 まず、先ほど間中りんぺい委員が質問をしたんですが、区施設ごみの減量化促進ということで、公文書館の排出量が、これゼロになっていますねと、これはどうですかって聞いたところ、これは蛍の施設の関係なんだと、だからこれゼロなんだという、そういう話を伺いました。これ間違いないね。
 それで、これについてちょっとお伺いしたいんですが、このホタル生態環境館閉鎖と跡地整備にかかった費用という、この資料請求した日本共産党91について。この中に工事請負費、旧板橋区ホタル生態環境館解体工事885万6,648円っていうふうに書いてあるんですけれども、これとの整合性を考えてみた場合に、例えばこれ解体すりゃごみが出るわね。当然に。これは当たり前の話だよ。ところが、ゼロになってるということは、解体業者が全部持って行っちゃったんでゼロと、こういうことだろうなっていうふうに、私は思います。
 これが前提だとすればね、これ操作いろいろとできるよね。何か物品を買ったときに、ついでにこのごみも一緒に持っていってくれよと、こういうような話で何となく減らすとか、そういう話になるんじゃないかなというふうに、私はここでちょっと疑義を思っております。
 それで、これを見て思ったのは、要するに、これゼロだからね、今後、蛍に対して質問することがなくなるのかなというようなことで、私が長年ずっと見てきましたこの蛍の関係について、自分の思っていることについて、ちょっと質問したいというふうに思います。
 この中でどれくらい知っているかどうかわかりませんが、熱帯植物館ね、熱帯環境植物館の前の熱帯植物館、ここからこの問題が発生しているっていうことは、皆さん理解していますよね。この熱帯植物館を運営していたときに、その場所で蛍を飼育をしたと。そこで、新しく熱帯環境植物館ができるに当たって、その部分を放棄してしまった。要するに、この業者か役所かわからないけれども、要するにそれを撤去するっていうかね、せっかく生きているのに全部放棄してしまったと、ここから問題は出ているんですよ。
 そのときに、ちょっと大きな問題になって、結局あの当時は栗原区長さんかな、多分ね。その後、石塚区長にかわってのこの話になるんだけれども、ちょうど当時、高島平第三学童保育クラブが、新しく高島学童クラブと区民事務所、区民というか集会所ができて、おかげでそこがあったわけだよね。高三児童館がね。そこに入って、それからずっと飼育をしてきたというのが経過なんですよ。
 そこで、聞きたいんだけれども、板橋区が蛍を飼い始めたその動機と目的、評価、これはどうだったんですか。それをまず聞きます。

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◯環境課長
 これはかなり前の話になってございますので、当時の職員が熱帯植物館、こちらでいわゆるふるさとの蛍、こちらを放したところ、羽化して育ったといったところから始まっているのかなというふうに考えてございます。その後、自然環境、やはり蛍が一つの資本になっているということもございまして、ホタル生態環境館をつくって、板橋で育てていこうじゃないかというようなところが、始まりだったのではないかなというふうに考えてございます。
 詳細については、私は当時おりませんでしたので、そのいきさつについては、よく理解してございません。

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◯高橋正憲
 当時いたかいないかという話は別にしておいて、板橋区が蛍を飼い始めたその動機っていうのはあります。ただ、その動機だけでは飼えないからね、やはりその目的があるはずなんですよ。今言ったように、蛍が住めるようなそういう自然環境豊かなまちづくりを進めていきましょうと、こういうことで始めた事業なんです、これは。ずっとやってきて、かなり大きな評価も得てきたんですよ、ずっと。いいですか。
 私も高島町会の皆さんに警備のお願いもしました。たくさん外部からみんなが見に来る、公開時期になると見に来るので、町会の皆さん方にも、そういうことでやっていますから、ぜひ警備をやってくれっていうことで、警備もお願いをして、石塚さんから賞状もいただきながら、ずっと警備もやってきてもらったっていう経過があります。
 それがずっと続いてきたわけですよ。ある時期にですよ、それも最近ですよ、最近ね。最近になって、その蛍に対して、要するにこの閉館というそういう事態が発生したときに、区の職員が懲戒免職というようなそういう状況に陥ったわけですよ。その前後を考えると、公共施設等整備計画の中かどうかは別にしても、あのホタル館が要するに閉館をしますよと、そういう部分が定期的なそういう計画の中にのっかったんだよね。それが出たその後々に、そういうような閉館するという、それも役所の例の井上前課長だよ。山崎さんもそのとき一緒に行ってたよな。そういうふうな形でやったわけですよ。
 そこで、私が一番関心があるのはね、何が問題で、いいですか、今3つの案件で裁判は行われていますよっていうことはわかっています。その結果もそのうち出るでしょうということもわかっていますけれども、何でこういう事態になったんですか、何でああいうふうに閉館しなきゃいけなかったんですか、その原因をちょっと教えてください。

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◯資源環境部長
 経過等は、私も25年からいて今、委員が言いましたことを進めるというか、そういう経過を、事業ではないですね、経緯を知っていますので、私から説明させていただきます。
 まず、行政評価で蛍の施設について閉館を含めてあり方を検討することという行政評価が出ています。それが平成24年だったと思いますけれども、それから25年になって、私がちょうど異動してきて、あり方を検討するということで、あり方検討会をつくって、あり方を検討しました。この委員会にも、そのあり方検討の報告はしてあります。それで、いろいろな面で検討して今、委員がおっしゃった貢献した面もありますけれども、施設の老朽化とか、技術等を継承する人間がいないとか、それとかランニングコストとか、今後のことというようなことで、総合的なあり方で閉館するような方向というような結論になって、議会報告等をしたものでございます。その間に生息調査とか、一体何匹いるんだというようなところも、あり方検討の中で調査をして、非常に少なかったという結果も出ております。その後、何が問題だったかというのは、やはりあり方検討の中で今申し上げたことの問題で、最終的には閉館という結論に至ったというところでございます。
 それと職員が免職ということですけれども、その理由は、業者と私的に契約をしたとか、あと大分前からですけれども、蛍のせせらぎの累代飼育をするという特許を取っておりまして、その特許は有料で民間なり公共施設もそうですけども、特許使用料を払っていただいて、それで施工するというような流れの中で、今回出ているものは静岡県のちょっと町の名前はあれですけれども、そこの町に特許料を免除するようなことで施工したというような点とか、ほかにもありますけれども、そういう点で職員の処分というのは、そういう理由で懲戒分限委員会のほうで決めたということで、その内容は分限委員会の中で検討されたことが問題だったということだと思います。

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◯高橋正憲
 僕はここで問題にしたいのは何かというと、板橋の私は職員、管理者、非常に私は優秀だと思っていますよ。一生懸命仕事をやるし。それはどういうことかというと、管理者が優秀っていうことはどういうことかといったら、職員に対してきちっとした指導ができるっていうことでしょう。やる気を持たせるっていうことでしょう。
 ここで非常におかしいのはね、今言った程度の問題で、懲戒免職になるということ自体がおかしいんです。そうでしょう。もしも、山崎部長がそのことを、そういう状況を知っていたとするならば、何で職員に対して的確な指導をしないの。何で今回は職員が懲戒免職になって、管理者は誰ひとり責任をとっていないの。おかしいじゃないか、それ。これは対外的に見たっておかしいじゃないか、これ。何だよ、今の管理者というのは、職員が何かミスをすると、全部職員のせいにするのかよ。おかしいじゃないか、これ。たかだかそれぐらいのことなんでしょう。口で注意すればいいじゃない。注意してだめだったら、もう一回注意すればいいじゃない。3回目に注意してやらなかったら停職にするとかなんかって、そういう順番があるでしょうよ。何にもしていないで、いきなり懲戒免職というのはおかしいだろう。僕はそのことを言っているんだよ。
 それは窃盗したとか、殺人を起こしたとか、交通違反を起こして人をやっちゃったとかね、そういうことだとその場で逮捕されて、懲戒免職とかなんかと、それは規定があるでしょう、職員の。それはよくわかりますよ。でもね、二十数年間、この事業というのはね、大変な大きな事業で、板橋区は蛍の住める町にしていこうということで、大々的なプロジェクトというか、大々と宣伝したんだよ。坂本健区長のホームページまで載っていたんですよ、これは。事件がそんなふうになってから、すぐ区長のホームページからは消えたようだけれども、これだけのものだった。
 それは一個人の問題ではなくて、板橋区としてやはり昔、蛍が住んでいたということも含めて、ああいう蛍が住める、特に大和町交差点なんかは日本で一番、要するに汚染された地域で、そういうものを踏まえて、何とか板橋区は環境のいい町にしていこうと、そういうことも含めて蛍の育成というのは始まっているんだよ。
 だから、石塚区長だって、一生懸命あそこに学習のプレハブを私が提案してつくってくれたり、いろいろとやってたじゃないの。坂本区長だってホームページに書いて、いろいろと宣伝してたじゃない。それだけの意義のあるものをだよ、一職員の首を切るだけで、その事業が中止になっていいのかよ。もう蛍が住めるようなそういう環境のいい、そういう板橋区はもうやめるのかよ。そして、管理者の責任はどうなんだよ。二十数年間放置をしてきたその管理者の責任はどういうふうにするのよ。それは毎年、管理者はかわるし、私、知りません、それで済む問題なの。それだったら有能な管理者とは言えないんじゃないですか。
 私はとっても、ほかの23区に行ったときでも、板橋区の職員、そして管理者は優秀だというふうに私は言っていますよ。でも、これに関しては、非常に管理者は職員に対しての責任だけで、自分たちでそういうことに対しての責任をとろうとしていない。何が問題だったのかということを反省していないし、教訓にしていないじゃないの。何なんだよ、それは。こういう事業というのはたくさんあるかもしれないよ。
 僕が思うにはね、やはりいい仕事をしてもらうためには職員を信頼して、そしてやらせるんだよ、いろいろと。自分の責任を職員に押しつけるようなことはするもんじゃないんだよ。まして、今回は、わかりにくいのは、1人の職員をね、それも20年間もずっとやっていて、要するに同じようなことをずっとやっていて、何でこのあり方検討会でそれを評価はこれだからもう閉館するといった瞬間に、いきなりあそこに入って生態調査をしたら、少なかったとか、多かったとか、特許の問題がどうだったこうだったという話になるのよ。特許の問題はそこだけじゃないだろうよ、だって。ずっと前からやっているじゃないの。そういうことじゃないんですか、それについてどうですか。

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◯資源環境部長
 まず、先ほどの町の名前、ちょっと申しわけございません。静岡県の小山町です。
 それから、質問の件なんですけども、管理者の責任に関しましては、前回でしたか、予算委員会だったかちょっとはっきりしませんけれども、今後、職員の、当該職員だけでなく、関係職員も処分というか、責任のことを進めますというようなことを総務部長が答弁しております。
 ただ、それはなぜ遅くなったのかというのは、私もちょっとまだ理由はわからないんですけれども、そういうような責任の処分等はあると思っております。
 それと、なぜ今までそういうような形で、管理者が放置したんじゃないかというお話でございましたけれども、その辺は申しわけないんですけれども、今、裁判の継続中で、陳述とかいろいろありましたけれども、その辺に関しましては係争中ということで、答弁は控えさせていただきたいところです。

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◯高橋正憲
 先ほど山崎部長も言ったけれどもね、あの2つの要件が最大要件じゃないよね。あのぐらいで懲戒免職になるという、そういう代物じゃないよね。だから、全て皆さんは今係争中だから控えさせてくれということを言うんだけれども、今出した2つが、それが大きな主題だとしたら、私はとてもじゃないけれどもね、懲戒免職という話にはならないと思う。
 僕はなぜこのことを言いたいかというとね、公務員というのは、昔、僕も準公務員というような立場にいたことはあるけれども、公務員というのは入社してから60歳までちゃんと働いて、60歳から65歳までまた再任用、再雇用で働いて、退職金をもらって、年金をもらって、ああ、よかったなというのが大体公務員のスタイルなんだよ。それが彼にしてみればだよ、何の注意もされずに、いきなり来たら懲戒免職だっていう話になったとしたらね、何でその時々にちゃんと管理者として指導してくれなかったのかというのが、大きな問題になるんだよ。総務部長は後で処分をするとかしないとかという話をしてたけれども、彼は実際に処分されて、懲戒免職で退職金も一銭ももらってないんでしょう。公務員として、そういう意味だともうすぐ終わり、目の前、退職だなんてそういうときに、あり方検討会の評価が出て、それは評価はないからもうやめてしまえという、そういう話にのっかって、初めて生息調査に行ったらいなかった。だから、壊したなんて、こんなばかな話はないでしょうよ。
 違ってたら違ったでいいですよ。私はずっと見てて、そう感じてるんだから。公務員としたら40年も勤めてよ、あともうちょっとで退職するというのにさ、2,000万ぐらい、多分2,000万ちょっとぐらいもらうんでしょう。退職金はパアになるしさ、その間は再任用、再雇用で働けない。

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◯主査
 時間です。


以上